出逢いはマイナスから

わたし達の出逢いはきっと神様のイタズラなのでしょう。わたしは親に家を勘当された事があります。その時、恋人が居たのですが、訳あって恋人の家には頼れませんでした。行くあても無いわたしは当時プロポーズしてくれていた男友達が家を持っている事を思い出し、棲み家を失い追い詰められていたとはいえ、なんとその人に相談してしまいました。最低な人間です。わたしは男友達の家に居候させてもらう結果になりました。

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それから毎日自己嫌悪に陥り、いっそ消えてしまいたいという虚無感に襲われ、人を裏切った事の罪を背負わなければいけないと、無心で家事をしました。二人への償い、いえ、ただ、自分自身が傷付きたくなかっただけなのです。恋人にも、男友達にも、何と言って謝れば良いのか分かりません。わたしは深い罪を背負ったのです。許してくれるはずがありません。わたしは嫌われるのが恐ろしくて堪りませんでした。ある日、男友達はすごく嬉しそうに一枚の婚姻届を手に帰って来ました。結婚して下さい。男友達は改まったように言いました。

わたしは何も言えず黙ったままでした。その日の午後、恋人からメールが届きました。結婚前に一度会いたいと。わたしは全てから逃げ出すように恋人に会いに行きました。恋人は、泣いていました。初めて恋人の涙を見ました。わたしも泣きました。恋人は、わたしのした事を全て許すから僕の元へ帰って来て欲しい、家は何とかするから、と震える声で話してくれました。決して信じられないと思いますが、わたしは出逢った時からずっと恋人を愛していました。

しかし、どうしようも無いのだ、と自分の心に嘘を吐き、愛する者を裏切り、愛してくれる人を利用し、生きる為に自分自身まで裏切ったのです。後悔しても、し切れません。目の前を見ると、恋人がわたしの目を見つめていました。わたしは、もう一度自分を信じたいと強く願いました。信じてくれる人を二度と裏切らない為に。それからわたしは男友達の家に行きました。そして、こう喋りました。ごめんなさい。

わたしはやっぱり恋人を愛しています。だから、あなたと結婚する資格がありません。今まで本当にありがとうございました。すると、黙って聞いていた男友達はうつむいたまま、もう行ってくれ、と言いました。悪魔のわたしは天使のような顔で恋人のところへたどり着きました。本当に神様が居るのなら、これから正しい裁きを与えてくれるでしょう。